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「敬吾も一緒に入ろう。」
「え、俺は後から入るから。先に入れよ。」
「一緒に入って背中洗ってよ、けーちーん!」
「いいじゃないの。何を今さら照れてんのよ。一緒に入ってあげればいいじゃない。」
そうは言うけど…
(もう!一緒にシャワーなんてしたら、絶対こうなるから嫌だったのに。)
「止めろって!いやだったら…んっ…」
「なんだよ飛行機の中であんだけ焦らしといて…こら、大人しくしろ。」
「やだ、聞こえる!」
「だから何?お姉さんどうせ分かってるよ。あの和樹って人もいい奴じゃん。俺達のことも知ってんだろ?」
だから嫌なんだよ。着いてそうそうみっともない!
「ほら、これ。噛んで。」
「あ…」
「へへっ。ストロベリー・フレーバー。また作ってもらったんだ。ほら、あーん。」
「んっ…くっ…ん…」
「そうそう、いい子にしてれば直ぐ終わらせるから。」
「うんっ…ぐっ…くふっ…」
なんでローションもボトルごと持ってくるかな?
「敬吾、けーご…はっ…んんんっ…ああっ!」
「はあ…。」
おまけに自分だけとっととイクし。
「悪りい…。」
「もういいよ。先に身体洗っちゃって…って、ちょっ…や…なんでまた…あっ…」
「敬吾、イッてないし。」
「いい…俺はいいって、あっ…ぐっ…」
また口の中にグニュグニュしたイチゴの味が…。
そのまま舌で嬲られたり、歯を立てられたり、指で弾かれたり、摘まれたり…乳首ばっかり弄られて、あっという間に逆上せ上がった。声が出せない分、余計に敏感になるみたいだ。しまいには、そこばっかり舐めまくる祥平の髪を掴んで、引き剥がした。
「こっちも触って欲しい?」
色っぽい上目遣いで聞かれて、コクコク首を縦に振ると、
「んんっ…ぐぐっ…くっ…うう…」
バスタブの端に座って、壁に背中を付けた不安定な姿勢のまま、両足を広げて自分で抱え上げさせられた。そのまま後ろに指を入れられると、更に前を嬲られ、音を立てて吸われた。
「このままイク?入れて欲しい?」
「ぐっ…ふっ…う…」
「欲しいの?」
「ん…」
「俺に掴まって…ほら。いい…腰落として…そう…ゆっくり…いいよ…」
「うっ…うう…くっ…んっ…」
バスタブの縁に座った祥平に向き合って、抱えあげられながら繋がった。両手と両足を背中に絡めると、下から強弱を付けて最初は浅く…そして深く…突き上げられる。
「ぐうっ…くんっ…んんん…」
「辛いの?平気?」
「んっ…ふっ…うう…くっ…」
返事のかわりに祥平にしがみつくと…
「んんんー!」
いきなり祥平が俺を抱えて立ち上がり、俺の背中を壁に押し付けたまま揺すり上げた。その瞬間それまで以上に深い場所を突き上げられる。その体勢のまま容赦なく腰を打ち付けられて、声を上げそうになった。祥平が片手で俺の口を塞ぐ。
「ううっ…くっ…ぐっ…んん…んっ…」
「ああ…敬吾…けいご…はあ…あああ…」
勢いよく身体が跳ね、全身に震えが走った。力が抜けて、ズルズルと壁を滑る俺を祥平が抱き留める。
「敬吾、敬吾…ごめん。辛かった?」
「頭…痛い…」
「壁にぶつけたの?どこ?」
「そうじゃないけど…なんかズキズキする。」
必死に声を噛み殺そうとしたせいか、頭が痺れたようになってしまっていた。
祥平がお湯を張って、俺をバスタブに座らせると、そのまま俺の頭をゆっくりと撫でる。
「少し深呼吸して。そう…頭支えてるから、身体の力抜いて。もっとぐったりしていいから。」
「はあ…。」
「どう?まだ苦しい?」
「もう平気みたい。」
「良かった。」
そのままそっと俺の頭を抱えると、おでこに何度か優しくキスをくれた。
「このバスタブじゃ、一緒に入るのは無理みたいだな。」
その途端、ここが誰の家で今がどういうシチュエーションか思い出した。
「もういいから、お前は先に出ろ。」
「自分で洗える?」
「平気。もう全然平気だから。」
「うん。敬吾も早く出ておいで。後であのラブリーなフトンで愛し合おうね。」
どうしてそういう台詞を真顔で言えるかな?
そもそもセックスっていうのは、もう少しミステリアスかつ何というかこう…ムードと言うか…そういうのがあるべきだろ?あっけらかんとし過ぎなんだよ、あいつは。
ドライヤー使いながら、ご機嫌で鼻歌まで歌ってるし。
Dance with me
Just let me fxxk you
Till the break of day
Do it to me
ん?ちょっと待て…なんだこの歌は!
思わずバスルームのドアを開けて怒鳴った。
「ちょっと、その歌は止めろよ!」
「なに?びっくりした。もう出るの?」
「姉貴は英語分かるんだぞ。そんな歌聞かせるな!」
「なんだよ、人がいい気持ちで歌ってるのに。ジャスティン・ティンバレークだろ?」
「嘘つけ!歌詞が違う!歌詞が!」
「ちょっとした替え歌じゃん。気に入った?」
「と、とにかく、人前では歌うなよ。」
「ったくうるさいなー、ゴチャゴチャ。はいはい、わかったよ。」
Rock Your Body*…ま、もともとその手の歌詞ではある。
でもなんで、わざわざ変な替え歌にするかな?あんな綺麗な顔して、どうしてあいつはああ下品なんだ?
ブオーッとドライヤーで前髪を乾かしながら、鏡の前で溜め息を吐いた。
(恥ずかしくてバスルームから出られないじゃん。どんだけ長風呂だよ、来る早々…。)
その繊細な俺の心情をまったく無視して、ドンドンとドアがノックされた。
「ちょっと、けーちん。いつまで入ってんの?お風呂で寝ないでよ!ご飯出来てるから、サッサと食べなさい。」
「わ、分かった。もう出る。」
とっくに乾いてる髪をもう一度ドライヤーの風に当てると、俺は諦めて服を着た。
「敬吾、なにやってたんだよ?」
「そうよー。祥平君、ご飯の支度手伝ってくれたのよ。」
バスルームを出ると、姉貴と祥平が仲良くキッチンに並んでディナーを皿に盛り付けていた。和樹君がそれをテーブルに運んでいく。
「手伝います。」
「いいわよ、もう終わったから。そこに座って。」
姉貴と祥平はまったく屈託がない。チラッと和樹君の顔を見ると、気のせいか視線を外されたような…
ああ、落ち込む。
食べながら姉貴と祥平は盛んに喋るけど、和樹君は寡黙で、時々チラチラ俺と祥平の顔を見比べた。
普通の人だもんなー、やっぱ嫌だよね。しかも来る早々バレたろうし。
「何さっきから見てんの?」
祥平も気づいてたらしく、可笑しそうに和樹君に聞いた。
「い、いえ、その…祥平さんみたいな奇麗な人がやっぱ…その、そうなるのかなーって。」
「そう、俺ってやっぱそんなにいい男?」
ちょっとムカッ。
「じゃあ俺は何なの?」
「あ、お兄さんも可愛いです。お姉さんにそっくりだし。」
「あら、和樹君ったら。」
「別に無理しなくてもいいよ。」
「ちょっと!どういう意味よ、けーちん。」
そして和樹君がまたチラッと祥平の顔を見ると、更に気まずい沈黙が…。
「何?聞きたい事あったらこの際聞きなよ。なんでも答えるよ。」
「いや、その、それは…いえ、やっぱりいいです。なんでもありません。」
「気持ち悪いなー。言いかけたことは最後まで言えよ。」
「そうよ、和樹君。あたしも気になる。」
「いいじゃん。もういいって言ってるんだから、無理に聞かなくても。」
しかし、祥平は言いかけたことを引っ込められて、そうですかって引き下がることは無いし、姉貴もやたらと煩い。和樹君が真っ赤になって、
「その、祥平さんが女役…なんでしょうか?いやあの、いいです。気にしないで下さい。」
ええ、何なのこの人?
真面目そうな顔してそういうこと聞く?ストレートにとっちゃどうでも良くない、そんなん?
「それがねー、和樹君。あたしもちょっと驚いたんだけどさー、違うの。」
コラッ!なんで姉貴が答える!
「そ、そうなんですか?じゃあお兄さんが?」
「まあねえ。この子の場合、前もそうだったみたいだから。」
「うるさいっ!そんなんどっちでもいいだろ。俺だって時々、その…。」
「俺達、最近マンネリを避けて色々試してますんで。」
祥平がそう言った途端、姉貴がすごい大声を上げた。
「ええーっ!ひょっとして、あんた達ってリバるの?」
「りば?」
「ああ…ロール・リバーサル**?上手いこといいますね。日本語って面白いよな。そう、俺達たまにリバります。」
何なんだ?それは何の用語?
それに姉貴が興味深々なのは知ってたけど、なんで和樹君まで?
「はあ…便利ですねえ。」
便利って…。
「まあね。基本的にどっちもOKだから、俺も敬吾も。ま、上手い下手ってのはあるけど。」
しかもハハハッって?なんでそこで皆して受けるの?
「和樹君も何なら試す?そこの変態兄ちゃんは何でもありだから。」
俺がそう言ったら、祥平にバシッて頭を張られた。
「痛い!何すんだよ!」
「お前は性格の良いのが取り柄なんだから、そういう意地の悪いこと言うんじゃない。」
「そーよー、けーちん。和樹君になんてこと言うのよ。」
そのまま俺を無視して、姉貴と祥平が仲良く会話を続けた。
「このエッグプラント、えーっとナスのピクルス美味しいですね。」
「そう?けーちんの分もどんどん食べてね。」
ふん!俺は、一番大きい丸のままの茄子を掴むと口に放り込んだ。
「ちょっとおー、あんたは他にも食べられるものあるんだから、祥平君の分食べないでよ!」
「俺だってこれ好きだもん。」
「この形と大きさ…口に入れるの大好きだよな。」
「うっ、ぐえっ…」
「汚い!何やってんのよ!」
ワーワー言いながら食べたせいか、夕飯を食べ終わる頃にはグッタリ疲れて、もう目を開けてられなくなった。
「ごめん…俺もう寝る…。」
「俺が後片付け手伝いますから。」
「いいわよ。祥平君だって時差ボケあるんだし。和樹君が手伝ってくれるから。」
「じゃあお休みなさい。今日は色々ありがとうございました。」
「あら、いいわよ。改まって、そんなこと。ゆっくり寝て下さいね。」
「はーい、お休みー。晩飯美味かったよー。」
「いいからあんたはサッサと寝なさい!」
フカフカの枕に顔を埋めたとたんに眠くなった。
「敬吾、もう寝た?」
「ん…寝た…」
「ごめんな、さっきは乱暴にして。愛してるよ。止まんないくらい…好き…。」
後ろから抱えられて頭を撫でられる。背中が温かくて、俺の大好きなポジション。
でも俺は返事のかわりに、ただクフンと小さく鼻を鳴らした。
散々俺をからかった罰。愛してるなんて言ってあげない…。
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*Copyright by Justin Timberlake“Rock Your Body”
**しつこいようですが、リバはロール・リバーサルじゃなくて、英語だとバーサタイル。リバって言われると、でも咄嗟に思い浮かぶ英語はリバーシブルじゃないような気が…ってまあ、それこそどっちでも良いですね^-^;