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指、長い…。
壁に手をついてお尻を後ろに突き出す格好で、シャワーの下に立たされると、後ろからソコを弄られた。痛いは痛いけど…でも…んん…。
「なあ、3ヶ月位でこんななる?別れたの3ヶ月前っての嘘だろ?指でもキツイぜ…。」
「…ん…。」
「本当の事言えよ。慣れてないなら優しくしてやるし…。」
耳元でそう囁かれた途端、指が俺の中の感じ易い場所を探り当て、思わず腰が揺れてしまった。その指が弱すぎず、強すぎず、絶妙のテクでそこを柔らかく刺激してくる。
あっというまに膝の力が抜けて立っていられなくなると、彼が意外と筋肉質な腕で俺を抱え込んだ。
「ここだろ?もっと良くしてやるからさ、本当の事言いな?」
…ど、どうして、こういう時に…ペチャクチャ喋る…?
しつこく聞かれてもうどうでもよくなってきた俺はホントの事を答えた。
「…してなかったから、別れる前…1年位…。」
「ふーん…。ねえ、何で別れたの?」
「あ、…はあ…んっ…。」
「指、増やしたよ…分かる?」
「んっ…ああっ…あっ!」
他にはどこも触られてるわけじゃないのに、腰を抱えられて中を指で揉まれるとそれだけでイキそうになってしまう。俺が我慢できなくて自分で前を扱こうとすると、耳元で低く、
「もう少しこのまま…その方が後でもっといいから...」
って囁かれた。すごく変な気分で、射精感があって時々身体が痙攣するみたいになるのに、実際にイッてるわけじゃない。
「ああっ…んっ…あんっ…」
「もっとゆっくり息吐いて...」
「はっ...はあ...」
「そう…力抜いて、俺が支えてるから...」
「ああ…ん…」
その間も彼はやけにしつっこくアキのことを聞いてくる。ボウッとなった俺は、アキとの事を途切れ途切れに話し出した。
アキの奥さんに子供が出来た頃、俺はセラピーを受けた事がある。ハイウェイを運転しながら、気が付くと対向車線に突っ込んだら全て終わりになる、そう考えてる自分がいた。
アキは俺が死んだら泣くだろうか?悪かったって思ってくれるだろうか?
他に相談できる相手もいなくて、保険でほぼカバーされるっていうのもあって、自分で自分が怖くなってた俺は多少抵抗はあったものの、どうしても一人で抱え切れなくなって、適当に探したセラピストにアキとの事を打ち明けた。
相手はプロだと思っても、自分がゲイだって打ち明けるまでに時間がかかって、ましてやアキとの10年近い関係を説明するのは容易じゃなくて、結局、保険でカバーされる回数だけ通って、何の効果も上がらないセラピーは打ち切った。
そもそも話し難い話をするのに、45分とか毎回時間と共にキッチリ打ち切られて、俺にとってはものすごく重大な話でも相手には商売でしかないって思い知らされる。途中で泣き出したりしてしまう自分が間抜けで、心の中では馬鹿なホモ野郎って思われてるんじゃないかと僻んだりして…。
…それなのに…何で俺、こんな初対面で…しかも無理矢理こういうことされながら、こいつにアキの事喋っちゃう訳?話してて自分でも信じられない間抜けな話を?
見合いのために日本に帰国した時、アキは32歳だった。親が煩いから仕方ないって言うアキを信じてたのに、アキはその見合い相手と結婚した。
“形だけだよ、彼女ゲイだから俺と結婚してこっちで住みたいって言うから、ちょうどいいだろ?”
そんな都合のいい話ある訳ないって分かっていたのに、信じたいからっていうだけの理由で信じた。もちろん、アキの奥さんに子供が産まれた時点で、そんな嘘は一遍にバレた。
会えば泣き喚く俺にアキは何も言い返さず、ただただダンマリで通した。そして3ヶ月前、俺には黙って帰国してしまった。
ずっと喋りながら泣いていた。馬鹿にするような事は何も言わずに、指だけが優しく動き続けて、俺は気持ちいいのか悲しいのか、何がなんだか分からないまま、10年分の涙を流し続けた。
「それで?」
「それっきり…メールもなくて…アキはもう俺のことなんて…アキ...あっ...ああっ…やっ...んっ...」
そうしてるとまた快感がこみ上げてきて、俺は身体を突っ張ったまま彼の指を締め上げた。
「痛て…」
彼が小さく呟くのが聞こえたけど、痙攣するみたいな震えが止まらなくてしばらく力が抜けなかった。やっと身体の力が抜けると、彼が指を抜いて俺を後ろから抱き締めた。
「…ごめん。俺、なんか変で...」
恥ずかしくて小さな声で謝ると、耳元で囁かれた。
「もう大丈夫じゃない?どうするこのままここでしたい?ベット行く?」
「…ベットで…。」
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