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最初に優しく唇をなぞるのは、アキが俺にくれたキス。ねっとりと絡みつくキスは、いやでも違う相手と抱き合ってるって思い知らされる。
でも初めは無理矢理侵入してきた硬く尖った舌は、俺が抵抗しなくなると柔らかくリラックスして、そのまま優しく俺の口腔を愛撫し始めた。すごく慣れてるって思うのは、俺の動きに合わせるのが上手いから。俺が苦しくなると、ちゃんと様子をみながらキスを浅くしてくれる。
そうやって何度も続いた濃厚なキスからようやく解放された。俺が息をしようと喘いでいると、彼が俺の開いた唇を指で軽くなぞった。
「で、どっちがいいの?」
「どっちって?」
「だからアナル。入れて欲しい?それとも俺に入れたい?」
(そ、それは!)
思わず俺は「入れたい!」って答えていた。
…そう
俺はいつでも受け身の側で、アキには「どっちがいい?」なんて聞かれたことは1回もない。当然のように俺が「女」役で、別にそれが不満だったことは一度も無いんだけど…
改めてどっちがいいかって聞かれたらやっぱ一度は試してみたいかも。そもそも俺の方が6つも年上だし。彼、こんな奇麗な顔してるんだし。
「何だよ、急にやる気出てきたじゃん。」
「そうじゃないけど…。」
一応否定はしてみたけど、こんな綺麗な子と...って思うと結構興奮してきたのは事実で、慣れないポジションにちょっと戸惑いつつ、俺は取りあえず彼のほっそりした腰の上に跨った。
(えーっと…。)
今度は俺の方からキスをする。舌を入れようとしたら、薄笑いを浮かべて言われた。
「ちゃんと出来るんだよな?あんたいつも犯られてばっかなんじゃないの?」
「…大丈夫だよ…。」
そう、大丈夫なはずだ。普段自分がアキにされてたような事をすればいい訳だから。
「…で、あの、身体洗ってきて貰える…かな?」
「は?」
「え、だから…そのアソコ奇麗にして貰わないと…その…。」
「ちょっと待てよ!」
彼が俺の下から跳ね起きた。
「何だよそれ?俺が自分でケツ洗って、あんたにハイどうぞ入れて下さいって突き出す訳?」
「…だ、だって…」
彼は大袈裟に両手を宙にあげると首を振って、「やーめた」って言った。
「お前、やっぱりいつも突っ込まれてたんだろ?俺に突っ込んでみたい?冗談じゃないぜ。下手糞な奴にケツ弄られてたまるか。」
「そんな…。」
「だいたいさ、さっきのキスも何だよ?ひょっとして、10年同じ男と付き合ったって、いい年して他に男知らないんじゃないの?」
「…。」
「うわ、図星…。」
ポンポン言われて何も言い返せなくて俺は黙ってしまった。大体遊び慣れた振りをしようなんていう事に無理がある。キスが下手って言われても反論できない。
ていうか、そんな余裕ないし。
「…帰る。」
ベットから降りようとした腕をまた掴まれた。
「帰れなんて言ってない。」
思わずカッとして怒鳴った。
「下手糞に用はないだろ!人をからかうのもいい加減に…。」
言い終わらないうちに、掴まれた腕を引っ張られ、頭を抱え込まれてキスされた。
ベットの脇にいるキャンディだかシンディだかを刺激しないように、モガモガ腕を振り解こうともがいていると、低い唸り声が聞こえてきた。チラッと見ると何時の間にか2匹ともベットの脇に立っている。大きく横に裂けた口から除く鋭い歯が見えて、俺はピタッと動くのを止めた。
「そうそう、その方がいいよ。」
「…頼む。俺、もう帰らないと…。」
「駄目だよ。さっきは帰るなんて言ってなかったろ。」
(勝手にしろ…。)
俺はマグロ状態になることに決めて、ムスッとした顔でドタンとベットに転がった。
「何だよその態度。サッサと服脱げよ。」
寝転んだまま睨み付ける俺を無表情に見返すと、彼は2匹のドーベルマンに向けてヒラヒラと手を振った。ドーベルマンがそれに答えるように伸び上がって吠える。近くで吠えられると凄い迫力で、俺は思わず起き上がってベットの反対側に後ず去った。
「いつまでも焦らすとホントにこいつらけしかけるよ。」
「そ、そんな事したら犯罪だぞ。訴える!」
彼はゆっくり首を振ると「分かってないな。」って言った。
「お前に襲われる俺を助けようとして、飼い犬がお前に噛み付いたとしたら?」
「何言ってんだよ。そんな嘘誰が…。」
…信じる…かも。
彼の方が若くて奇麗で、しかも金持ち。
“日本人同士だと思って油断して家に入れたら、いきなり襲い掛かられて…。そうなんです、俺を助けようとして…。いいえ、人を襲うような訓練をしてる訳じゃありません。普段はとても大人しい犬なんです。”
なーんてカワイコぶって言えば、きっと皆彼の言い分を信じるだろう。犬に噛み殺されたサンフランシスコの女性や子供のニュースが頭をよぎった。
彼の無表情からは本気かそれともハッタリかが分からなかった。ただ2匹のドーベルマンはやる気満々のようで、合図があればいつでも飛び掛かれる様に、ベットから少し離れた位置に待機している。何度か彼の顔とドーベルマンを見比べて躊躇していると、彼が低く口笛を吹いた。
途端に1匹のドーベルマンが俺を押し倒し、2匹目が俺の喉を狙って飛び掛かった。
全てが一瞬のうちに起こって、俺は悲鳴を上げた。本気で殺されると思ったけど、2匹はその体勢のまま動かなかった。俺が震えながら彼を見上げると、今度は彼が小さく手を叩いた。思わず目を瞑って観念したけど、それは俺を解放しろっていう合図だったらしくて、ドーベルマンはサッとベットの脇に飛び降りた。
あんなでかい犬に、しかも二匹も圧し掛かられたのは生まれて初めてで、しばらく身体の震えが止まらなくて、気が付くと涙を流していた。漏らさなかっただけまだマシかもしれない。
「服、脱いで。」
もう抵抗する気はすっかり失せていて、俺はノロノロ立ち上がるとバサバサ服を剥ぎ取るように脱ぎ捨てた。
「じゃあ、シャワーそっちだから…。自分で奇麗にするんだよね?」
意地悪い顔でそう言われて、俺は黙ってバスルームに向かった。もうこうなったら何でもいいからサッサと済ませてしまいたい。
こんな時でなければ、また感動してしまうでっかいバスルームだった。バスルームに入る前にまずヴァニティがあって、大きな鏡の前にシンクが2つ並んでいる。リネン・クローゼットもたっぷりとスペースがありそうだった。
バスルームに入ると、まずデカイ窓からベッドルームと同じ景色が見える。高台の家だから外から見られる事を気にしなくていいんだろう。その窓の横に広々と5人位は平気で入れそうなジャクジーがあった。シャワーは窓と反対側にガラスの仕切りの中にある。
トイレはそのシャワーの向かい側にあった。俺はため息を吐くと取りあえずシャワーを浴び、覚悟を決めて自分でソコに指を入れた。
(痛っ…。)
久し振りに触るソコは指を入れようとしても中々受け入れてくれない。立ったままじゃどうにも出来ないわけで、俺は足を開いて座り込んだ。片手でソコを広げるようにしながら何とか指を押し込んで、思わず痛みに顔を上げると…。
「ふーん、ほんとに自分でやるんだ。」
「な、なんで…見て…。」
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